横断部をリノベーションしてがたつきを解消した岩手県奥州市の現場

岩手県奥州市発注の維持修繕工事において、スリットクリエイターが施工されました。

既設側溝の現場状況

ガタツキ騒音が発生していた横断溝

問題が発生していた現場は、下り坂にある溝幅300用全長8.5mの横断溝で経年劣化によるガタツキ・騒音が発生していました。

国体開催までに工事を終わらせたい～短時間で施工できる工法～

当初は従来通り、「コンクリート横断溝の打ち直し」と「グレーチングの入れ替え」での修繕工事を検討されておりました。

しかし、直前に控えていた「いわて国体（第71回国民体育大会）」開催までの工事完了を希望されていたため、従来工法では工期が長くかかってしまい、交通の影響が出ることを懸念されておりました。

そこで、短時間で施工が完了する即時側溝改修工法が採用されました。

既設蓋を撤去しハイテン鋼製スリットクリエイターを敷設し、アスファルト舗装を転圧する工事が行われました。

コンクリート横断溝を打ち直す必要がないため、国体開催まで限られた短い期間に工事が完了し、ガタツキなどの騒音を解消しました。

鋼製蓋（グレーチング）を使い排水を確保した横断溝工事の様子

既設蓋を撤去し、スリットクリエイターを敷設します。

経年による側溝自体の傷みや、製品の不陸などを防ぐためアンカーで固定します。既設横断溝には鋼製受枠が打設してありましたがドリルで削孔し、アンカーを打ち込みました。

製品の重量は長さL=1000で26.9kgと軽量で人力設置できるため重機は不要です。現場の形状に合わせて加工できるので、現場では製品を並べて設置していくだけです。

路盤材とアスファルト舗装材の転圧

通常、スリットクリエイターを使用する場合は、スリットクリエイターの製品内部にもアスファルト舗装材を敷き、転圧していきますが、今回の現場では路盤材を用いて基層を作りました。

さらに、路盤材の上から、舗装厚50ミリを確保してアスファルト舗装材を転圧。

横断講から両側3メートル舗装し傾斜がなだらかになるように調整しました。

グレーチングの排水口付きで排水機能を確保

現場は道路勾配の影響で雨の日は大量に雨水が流れ込みます。

グレーチング付のスリットクリエイターにしたことで排水機能も確保しています。

施工完了

全長8.5ｍの修繕工事が完了しました。

工期は全ての工程を合わせて7時間で完了し、現場は即日解放されました。

とても早い工事でガタつきを解消し、いわて国体までに間に合わせることができました。