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2018.01.07   おすすめ情報

ブロック塀の構造と設計基準・耐震化について

ブロック塀の構造

ブロック塀(補強コンクリートブロック塀)の構造と呼び名です。

用語説明

ブロック塀の設計基準

ブロック塀をつくるときは、建築基準法を最低限守らなければなりません。

また、社団法人日本建築学会において「コンクリートブロック塀設計規準」等で安全性を確保するために推奨する数値等が規定されています。

ブロック塀に使われる材料の規定を、学会基準を抜粋しご紹介します。

ブロック:
JIS A 5406(建築用コンクリートブロック)
または同等以上
鉄筋:
JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)
JIS G 3117(鉄筋コンクリート用再生棒鋼)SD295A(異形鉄筋)、SDR295(異形鉄筋)以上
コンクリート・モルタル:
18N/mm2(180kg/cm2)以上の圧縮強度のもの
ブロック塀の高さ:
地盤面より最大2.2m
ブロックの厚さ:
塀の高さが2.0m以下の場合12cm以上
塀の高さが2.0mを超える場合は15cm以上
たて筋:
基礎に鉄筋径の40倍以上の長さを埋め込み1本もので塀の高さ分立ち上げる
一般に直径10mmの節のついた異形鉄筋を使い間隔は40cm~80cmで入れる
控え壁(控え柱):
塀の高さ1.2mを超える場合3.4m以内ごとに基礎と塀と一緒につくる
基礎:
鉄筋コンクリート造または型枠ブロック造布基礎
大きさは、せい40cm以上、幅ブロック厚さ以上、根入れ深さ35cm以上(塀の高さが1.2m以上の場合は高さに応じて深くする)
基礎は地表面より5cm以上立ち上げる

コンクリートブロック塀の経年劣化と耐用年数

屋外のブロック塀は、常に外気に接する環境のため雨水等の進入による鉄筋のサビ、ブロックのひび割れ、モルタルの劣化による目地のひび割れなどで、経年と共に劣化してしまいます。

社団法人日本建築学会の調査によると、ブロック塀の耐久年数は規定を守られた 良い設計・施工のものでも約30年とされています。

しかし、設計基準に沿った施工指導が適切にされるようになったのは10年前ぐらいからとされ、耐用年数30年が経過していなくても古いものには構造規定が守られていない危険の潜むブロック塀が多く存在します。

耐用年数約30年

耐震化の遅れと事故の責任

地震時に倒壊の恐れがあると認識しつつも、撤去できない場所や隣地境界線上で手を付けられないなどの理由から現実には補強対策が遅れています。

工事がしにくいブロック塀

危ない壁を放っておき、もしも事故が起きたら責任はどうなるのでしょうか。

-民法717条-
土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

このように、無過失でもブロック塀倒壊による損害が発生したときには所有者の責任となりうるのです。

実際に、倒壊による被害の損害賠償請求は行われており、2016年4月の熊本地震では倒壊したブロック塀の下敷きになり死亡した被害をうけ民事訴訟と刑事告訴に進展した例もあります。

危ないブロック塀を耐震化する補強方法は?

一般的に行われる補強工事の一例をご紹介します。

コンクリート控え壁を作る

控え壁

部分的にはつり、鉄筋を掛けて配筋し型枠を組んでコンクリートを打つ。

鋼製支柱をたてる

鋼製支柱

あらかじめ鉄工所などで製造した鋼製支柱を設置する。

いずれも大掛かりな工事です。さらに、施工後はスペースが狭くなり利便性が失われます。

また、境界線上や塀の裏側に狭くて人が入れないといった問題で工事そのものができない場合もあります。

ブロック塀の耐震化におすすめの補強金具

設置後もジャマにならない、後付けできる控え壁としておすすめの耐震対策はこちらです。

FITパワー

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