長野県塩尻市の県営かんがい排水事業四ヶ堰用水路工事にてハイテン鋼製擁壁「EZメタルウォール」が施工されました。

越水の恐れがある水深の浅い用水路

現場の水路は水深が浅く、昨今の集中豪雨により一時的な大雨で越水し住宅への浸水被害が予測されるため、水路壁のかさ上げが検討されていました。

簡単施工のかさ上げ

短納期で容易にかさ上げできる製品が望まれていたところ、簡単かつ素早く設置できる鋼製擁壁が採用され「EZメタルウォール」が施工されました。

従来は重たいコンクリート杭と板を並べる工法などで水路の壁をかさ上げしており、時間も手間もかかりました。一方、「EZメタルウォール」は軽くて丈夫なハイテン鋼で出来ており、施工も水路脇を掘って側壁に掛けていくだけなので容易にかさ上げ工事ができます。

今回は予算の関係もあり水路の一部全長70ｍに施工されました。

施工手順

水路脇を掘る

「EZメタルウォール」を引っ掛けるために水路側壁の脇を掘ります。

EZメタルウォールの設置

既設の水路に「EZメタルウォール」を掛けていきます。今回の現場で使用した製品は、かさ上げする高さが300ミリ、長さ1メートルで重さ18kgと非常に軽量で人力で容易に施工できます。

アンカー固定をする

強固な固定をするために「EZメタルウォール」とコンクリート壁をアンカー固定します。

折れ点のコーキング処理

連結箇所からの水漏れを防ぐためにコーキング処理を施しました。

水路かさ上げ工事完了

土を埋め戻して施工終了です。全長70メートルのかさ上げ工事は5時間で完了しました。現状の水路に300ミリのかさ上げをしたことで豪雨時の越水の可能性が低くなりました。

施工後の感想

施工業者様の感想

「製品精度や見た目、そして実働5時間と施工効率も良い。こういった水路のかさ上げの話しはよくありプレキャストや現場打ちで対応していたが、こんなに楽な製品があるならば次回も使いたい。」とお言葉をいただきました。

水路コーナー部の水の飛び跳ね越水防止対策にも

また、別の現場においては「水路のコーナー部数メートルに水が勢いよく当たる場所があり、その飛び跳ねた水の越流防止として使用したい。」というご相談もいただきました。

漏水補修シートとの組み合わせや、鋼製ならではの柔軟な加工性を活かし、コーナー部や水が跳ねて隣接地に流れ出てしまうケースにも活用できます。

水路の勾配やカーブに合わせた越水対策