課題解決実例集
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リフタス 錆び・腐食・破損
スリット付き円形水路の管理口グレーチングをスピード工事した事例
- 管理負担軽減
- 工期短縮
- 即日解放
- 現場名
- 山梨県
- 日付
- 2021.06.14
山梨県内の自動車専用道路トンネル内にてリフタス工法を用いたグレーチング蓋の改修工事が行われました。
リフタスは工事着手から数時間で交通解放できる修繕工法です。腐食のひどかった円形水路のグレーチングを、夜間工事だけで3日に分けて計30基改修したスピード解決の仕組みをご紹介します。
融雪剤による路肩水路の鉄蓋腐食(塩カル被害)
リフタス工法で改修工事が行われたのはスリット付き円形水路の管理孔桝30基です。蓋は鎖チェーンでグレーチングの飛散を防止するタイプのものが設置されていました。
雪の多い地域のため除雪に使用する融雪剤に含まれる成分(塩化カルシウムなど)が影響し鉄製グレーチングの腐食が進行。
水路は路肩にあるため車両が頻繁に乗り上げることはありませんが、経年劣化や腐食が進めば万一の時には大事故にもつながり大変危険です。そのため改修工事が必要とされました。
トンネルのグレーチングをボルト固定式に変えたい
現在、高速道路や自動車専用道路に設置されるグレーチングは、跳ね上がり事故防止のためボルト固定式が標準設計とされています。
改修前のグレーチングにはボルト固定機能が付いていませんでしたので、今回の工事で蓋を交換するだけではなくボルト固定機能をつけたい、また、点検時の作業効率を考えると開閉式機能もつけたい、というご要望がありました。
メンテナンス工事の時間が限られている
日本の道路網の中核を担う高速道路や自動車専用道路では、交通量の少ない夜間などで集中して工事を行うメンテナンス期間が年間で計画されます。
今回工事が行われたトンネルにおいても、舗装補修工事や設備点検などを含めたメンテナンス工事が夜間の通行止めを実施して計画されていました。
今回のように落とし込みタイプのグレーチングをボルト固定式に変える場合、桝ごと入れ替えるか、コンクリートの上部を切断し型枠を組んで生コンを打設し新しい受枠を構築する必要があり、交通解放までの工事期間は5日間程度必要です。
そのため、夜間工事のみでは朝までに交通解放することが不可能となります。
夜間工事だけで桝の修繕を即日解放できる方法
そこで、工事着手から数時間で即日解放できるリフタス工法で改修されました。
リフタスは既設の桝に受枠を「入れ子」のようにセットし、隙間に専用のグラウト材(無収縮モルタル)を充填することで蓋受け部と新しい受枠を固定する工法です。グラウトが硬化すれば即日解放できるため夜間工事のわずかな時間で完了できます。
また、ボルト固定や開閉式などの機能を追加することも可能です。
路肩円形水路の管理桝蓋 改修工事作業の様子
既設蓋の撤去
清掃
リフタス受枠の設置
高さ調整・モルタル漏れ止め処置
リフタス専用グラウト充填
グレーチング設置・ボルト締め
3日間の夜間工事で合計30基の管理口が改修されました。
点検作業がしやすい開閉式のボルト固定グレーチング
定期点検の作業効率のため、蓋を取り外す必要がない110開閉タイプに片側をボルト固定できるグレーチングが設置されました。
グレーチングの重さは従来の約半分の10kgと大幅軽減されました。
※桝開口300×600用 T-25 あら目 SS400材の場合 グレーチングの重さ約21kg
円形水路の補修工法
円形水路の補修工法はこちらもご覧ください
トンネル水路の融雪剤対策には
融雪剤などを使用する道路の塩害対策には合金メッキ仕様もございます